ミルクじゃダメなの?
ニュース記事から。
【AFP=時事】国連(UN)は9日に公表した報告書で、人工ミルクによる育児が世界的に広がっている現状に警戒感を示し、その販売促進に関する法律を大幅に厳格化すべきだと訴えた。
報告書は世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)、乳児用食品国際行動ネットワーク(IBFAN)がまとめた。母乳による育児に健康上の大きなメリットがあることは広く知られている半面、人工ミルクの販売は各国で規制されていないため、人工ミルクで育てられている子どもがあまりにも多いと警鐘を鳴らしている。
WHOとユニセフは、生後半年は母乳だけを与えることを推奨。その後も少なくとも2歳になるまでは、安全で栄養価の高い他の食べ物と共に母乳を与え続けるべきだとしている。
専門家らはかねて、母乳で育った子どもの方が健康で、知能テストの成績も良く、肥満や糖尿病にもなりにくいとして、母乳が持つ健康上のメリットを称賛してきた。母乳を与える女性も、乳がんや卵巣がんにかかるリスクが減少するという研究結果が報告されている。
それにもかかわらず、母乳だけで半年間育てられる赤ちゃんは3人に1人程度にとどまっており、この割合は過去20年にわたって改善していない。
各国は2025年までにこの割合を少なくとも50%まで引き上げることで合意しているが、成長著しい人工ミルク産業からの圧力によって取り組みは難航している。【翻訳編集】 AFPBB News
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160510-00000016-jij_afp-int
これを読んだ人たちの様々な反応がtogetterにまとめられていました。
母乳が一番いいのはわかった上で各々の事情でミルクを選択している人も多いはずなのに。あほなのか国連よ。
なら母体に負担をかけず自在に出す方法をまず発表すべきでは?
いろんな事情で母乳を飲ませられない人もいるだろうし、仕事再開したら母乳だけは難しい。これが世の母親たちを追い詰めないことを願います。心底。
これ母親の体質的なものとか育児環境といった要素を完全に無視してねえか。国連とその関係機関とはいえ日本の二周遅れみたいなこと言ってるのでつまりいろんな国があるってことだな
などなど。
これらの反応について、後で一つ一つ母乳育児を簡単にするための方法を解説していきたいと思います。
が。
そもそもWHOがなぜこんなことを訴えたのかというと、
お母さんたちに「ミルクを使わないで母乳をあげましょう!」とごり押ししているわけではなく
ミルクメーカーのマーケティング戦略があまりにもひどすぎるので、法整備を促し、ミルクが必要な人には供給し、いらない人にとっては
マーケティングの圧力からお母さんと赤ちゃんを守りましょう
そのために、お母さんと赤ちゃんを守れるように、マーケティングに関する法整備をしてね、ということなんです。
適切なマーケティングとは何か?
何らかの理由で母乳代用品を必要としている人には、人工乳が適切に渡り、赤ちゃんに安全に与えられること。
例えば、必要な人には適切な人工乳の作り方に関する情報を提供する。⇒正しいミルクの作り方
病気で治療用人工乳しか飲めない赤ちゃんもいるので、メーカーはそのようなミルクも製品として世に送り出しています。
とてもありがたい存在です。
ですが、母乳だけで育てようと思っているお母さんに対して、自信を揺らぐような情報を流してはいませんか?
母乳分泌を保つためには、最低1日に8回は授乳することになります。赤ちゃんの生理的にもそれが適切です。
また、授乳時間や授乳回数は制限せず、赤ちゃんがほしがるときにほしがるだけ授乳することが、母乳育児が軌道に乗るカギです。
新生児ですと、8~12回、もっと多い子もいます。
しかし、某ミルクメーカーのホームページを見てみると、
たとえば、3時間おきに授乳させるとすると、朝6時におっぱい、9時にミルク、正午におっぱい、3時にミルクというように、交互に飲ませます。
と記載されています。
ということは、母乳を飲ませる回数は4回になってしまいます。こうなると確実に母乳分泌は減ります。
こういう不適切な情報を提供することも、本来は「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」に違反していることになります。
「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」って何?
と思ってますね?
次、お話しします。
コメント