先日のマミカンセミナー「母乳育児と職場復帰」の時に質問がありました。
<Q : 1歳の男の子のママ>
4月から職場復帰するのですが、まだおっぱいを飲んでいます。できれば、もう少し続けたいと思っています。
保育園にこどもを預けるのに、前もって搾乳して哺乳びんで飲む練習をしておいた方がいいですか?
それか、1歳なら、フォローアップミルクをあげればいいですか?
A.
今から準備をしておいた方が、自分にとっても、お子さんにとっても良いのでないかとお考えなのですね。
それから、「1歳なのに、まだおっぱいを飲んでいる」ことについて、どうしたら良いのか悩んでいらっしゃるのですね。
保育園の先生は「練習してきて」って言うのですが、おっぱいがあるお母さんが哺乳びんの練習をしても、『何でそこにおっぱいがあるのに、こんなもんで飲まなくちゃいけないんだ!!』という感じで、こどもから拒否されることが多いです。
1才の場合は離乳食がある程度進んでいると思うので、日中は園の食事で大丈夫です。そのかわり、園に預ける直前と、お迎えに行ってすぐに授乳してあげてください。
また、授乳期間ですが、多くのお母さんが『乳離れ』、『断乳』、『卒乳』が、こんがらがっています。
日本では卒乳=離乳として使われていますが、子供が自然に飲まなくなるだけじゃなくて親が積極的に積極的にやめようと働きかけるのも卒乳の中に含んでいます。
イメージとして、断乳は「お母さんからピシッとやめる」卒乳は「子供からやめる」という感じかと思いますが、実は断乳は卒乳の中に含まれています。
最終的におっぱいを飲まなくなることを卒乳といいます。
乳離れは卒乳と同じ意味を持っています。
広辞苑には『子供が成長しておっぱい以外の食べ物を取るようになること』とされています。
断乳というとお母さんから母乳を断つといった意味合いが強くなおかつ、一回でピシッとやめることを意味する場合が多いです。医療従事者が読む「授乳・離乳の支援ガイド 実践の手引き」という厚生労働省から出されている本があるのですが、それには卒乳は赤ちゃん主体で行い、自然に母乳を欲しがらなくなるまで続けることと書いてあります。
ただ赤ちゃんが母乳を欲しがらなくなる時期は発達や家庭環境によって個人差があります。なので何歳になったらやめるという判断ではなくて子供がどうか?お母さんがどうか?ということを考えて進めていきましょうと書かれています。
今世界の卒乳の平均年齢は4.2才と言われています。
WHO(世界保健機構)とUNICEF(国連児童基金)は、乳幼児の栄養に関するイノチェンティ宣言(1990,2005)の中で最適な栄養法とは、生後6ヶ月間は完全に母乳だけで育て、その後適切な離乳食(補完食)を与えながら、2歳かそれ以上まで母乳育児を続けること と言っています。
母親とこどものペアで決めることであって、外部がやんややんや言うことではないです。長く母乳をあげることでのデメリットはないと言われていますよ。
みなさんも、自分とお子さんの様子を見て、続けるのか、やめるのかをじっくり考えてみてくださいね。
悩んで出た結果が、二人にとって一番ベストの答えです(^ω^)
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