*2017年3月4日追記
ミルクの作り方って、時代によって違ったりします。
なので、今の正しい作り方を説明します。
<クロノバクター(旧サカザキ菌)について>
人工乳(ミルク)は無菌ではありません。 有名なのはクロノバクター(旧サカザキ菌)です。 現在の技術では、無菌にすることができません。 また、開封後の人工乳は、さらに空気中のクロノバクターに汚染されるということもわかっています。
日本でも、品質検査でクロノバクターが検出されています。 そのため、適切に調乳しないと、クロノバクターによる食中毒が発生することがあります。
では。どういう風に調乳すれば良いのか。
世界保健機関(WHO)及び国連食糧農業機関(FAO)が 平成19年に
乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン
を作成しました。 それを厚生労働省が仮訳してHP上に掲載しています。
これをしっかり読むには36ページとなかなかボリュームがあるので、必要なところだけ・・・
<安全な調乳方法>
1.調乳場所は清潔に
2.石けんで手を洗い、きれいなタオルや使い捨てペーパーで手の水分を拭き取る
3.水を沸騰させる。湯を沸かしてから30分以上放置しちゃダメ!
4.粉ミルクの使用法に書かれているとおりの分量で調乳する。(薄めたり、逆に濃すぎてもダメ)
5.やけどに注意して、お湯を注ぎます。このとき70℃以上のお湯を注ぎますが、できれば80℃~90℃が良いです。*80℃の根拠は下に
6.やけどをしないように哺乳びんにふたをして、粉がしっかり溶け、中身が均等になるように混ぜます。
7.しっかり混ざったかをビンの底を見て確認し、その後流水で人肌まで冷やします。適温は、腕の内側に調乳したミルクを垂らして確認します。 熱すぎず、ぬるすぎない温度で。
8.ミルクを与えます。残ったものや、調乳してから2時間以上たったものは破棄します。
<80℃の根拠について>
70℃以上でないと、クロノバクターは不活化しません。
(体に害のない状態)
だからと言って、沸騰しているお湯を入れてしまうと、ミルクの中に含まれている成分が壊れます。(人工乳の成分は、それを見越して多めに配合されています)
また、70℃のお湯で調乳すると、哺乳ビンに温度を奪われます。
お湯を移し替えると、約10℃下がると言われています。
なので、70℃以下になってしまい、意味がないのです。
調乳用の湯温は80~90℃がベストです。
また、調乳時の水ですが、ミネラルウォーターはダメですよ‼︎
人工乳のミネラルバランスを変えてしまいます。
安全な調乳をしてくださいね!
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